教習指導員の仕事内容とは?なるにはどうすれば良い?

教習所(自動車学校)

自動車教習所で働く教習指導員。

免許を取得した方なら、なんとなくどんな仕事をしているかイメージできますが、あくまで一面を知っているだけなので全体の仕事像はわからないのではないでしょうか。

この記事では教習指導員の仕事内容や、なるために必要な資格や方法をまとめました。

どんな仕事内容なのか知りたい方、就職、転職を考えている方は参考にしてみてください。

教習指導員の仕事内容は?

教習指導員とは、自動車教習所で運転技術や知識を教える教官のことです。

自動車教習所は指定教習所と届出教習所の2種類あります。

指定教習所では教習所内で仮運転免許の学科試験と技能試験を受けることができ、9割以上の方はこちらの教習所を卒業します。

※この記事では指定教習所の指導員について記載していきます。

教習指導員は免許取得のため申し込みをした教習生に向けて指導や検定を行います。

教習には「学科教習」「技能教習」の2つがあります。

学科教習は、座学で車の運転や道路交通に関するルールを教える教習です。

一方「技能教習」は実際に車に乗って運転技術を教える教習になります。

指導員の仕事は、車の助手席に乗っている、というイメージが強いのではないでしょうか。

どちらか片方だけ指導するというのではなく、どちらもバランスよくできることが求められます。

また、他にもペーパードライバーや高齢者向けの安全運転講習も仕事のひとつです。

企業から委託を受けて運転指導教習を行うこともあります。

教習指導員になるために必要な資格は?

「指定自動車教習指導員」という資格が必要です。

この資格を取得するには3~6か月の事前教養を受ける必要があり、その間は教習所で指導員見習いとして働きます。

ですので、資格を取るためにもまずは教習所に入社しなくてはなりません。

この期間は直接指導ができないので、教習生の案内や事務作業などが主な仕事内容になります。

事前教養が終わったら、公安委員会が開いている教育研修を受けます。

その後、教習指導員審査という試験を受けます。

知識面と技術面の両方が問われ、合格基準は正答率が80~95%以上と厳しいものになっています。

教習指導員審査を無事合格した後、事後教養を受けて、晴れて教習指導員として働き始めます。

  1. 教習所に入社
  2. 3~6か月間の事前教養(90時限)
  3. 3週間の教育研修(56時限)
  4. 教習指導員審査
  5. 事後教養(24時限)
  6. 教習指導員として働き始める!

関連情報:教習指導員になるには?

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指定自動車教習指導員って?

「指定自動車教習指導員」は国家資格です。

学科教習と技能教習を行う「教習指導員」と、技能検定を行う「技能指導員」の2つに分かれています。

試験も別々なので、まず「教習指導員」の資格を目指すことになります。

指定自動車教習所には、両方の資格取得者を配置することが義務付けられていので、将来的に「技能指導員」の取得も目指す必要があります。

さらに、「教習指導員」と「技能指導員」の資格は車種ごとに分類されているので、複数の車種の資格が欲しい場合は何度も試験を受けなければなりません。

例えば、普通車の「教習指導員」「技能指導員」の資格を持っていても、トラックなど大型車の教習や検定はできません。

さらに普通車と大型車は一種と二種に分かれます。

二種免許は乗客を乗せる場合に必要になる免許のことで、タクシー運転手やバス運転手はこちらの免許が必要になるように、指導員も資格が異なっています。

普通車だけでなく大型車や特殊車両を指導できれば仕事の幅が広がりますし、給料面でも待遇が変わってくるでしょう。

転職もしやすくなるので、より高収入の教習所に就職したいと思った時に有利になります。

その分何度も試験を受ける必要があり、常に勉強をしなくてはなりません。

教習指導員審査の受験資格は?

教習指導員審査には受験資格があります。

「教習指導員」「技能指導員」どちらも指導する車種の運転免許を取得していることが条件です。

普通車なら普通一種、トラックなら大型一種、バスなら大型二種を事前に取得する必要があります。

さらに、「教習指導員」の場合21歳以上、「技能指導員」の場合25歳以上という条件を満たす必要があります。

もし満たしていない場合は、教習所で仕事や試験の勉強をしながら待つことになります。

学歴等は特に関係ありませんが、入社の際は大卒以上が募集要項であることもあるので、それぞれの教習所に確認してください。

他にも「過去3年以内に卒業証明書や修了証明書の発行に際し不正な行為をした」「罰金以上の刑を受け、その失効が終わってから3年経過していない」「自動車や原動機付自転車の運転で刑法により禁固以上の刑に処せられ、その失効が終わってから3年経過していない」「教習指導員資格者証の返納を命じられ返納した日から3年経過していない」これらに当てはまる場合は受験資格がありません。

教習指導員に向いている人は?

教習指導員に向いている人は次のような人です。

  • 車が好き、運転が好き
  • 人とコミュニケーションを取るのが好き
  • 忍耐強い人

1.車が好き、運転が好き

まず、車が好き、運転が好きという人が向いているでしょう。

ほぼ毎日運転し、車や交通ルールに関する知識も必要になります。

普通車以外の教習がしたい場合は、大型や特殊車両など、普通に働く場合には関わらない車や知識が必要になってきますし、試験のために勉強もしなくてはなりません。

ですので、何よりも車が好きでないと続かないでしょう。

2.人とコミュニケーションを取るのが好き

次に、人とコミュニケーションを取るのが好きな人が向いています。

教習所では免許取得のために様々な人が訪れます。

一時的な付き合いではなく、教習中は何度も指導することになるため、どんな人に対しても的確に指導できるような、スムーズな人間関係が求められます。

ペーパードライバーや高齢者向けの安全運転講習では自分よりも年上の人と接する機会もあります。

人と上手にコミュニケーションを取れる人が向いています。

3.忍耐強い人

最後に、忍耐強い人が向いているでしょう。

この仕事は、車に関する知識が何もない人に、免許を取れるよう指導する仕事です。

なかなか思うようにいかないこともあるでしょう。

それでも忍耐強く見守ることが必要です。

また、資格取得のため何度も試験を受ける必要があり、給料も資格に見合うため若いうちはあまり高収入を目指すことはできません。

ただ、年齢が上がって受け持てる免許が多くなれば給料もぐっと上がります。

将来を見越して今努力できるような、忍耐強い性格の人が向いているでしょう。

教習指導員は車が好きで、人と関わる仕事がしたい人に向いている!

教習指導員の仕事内容と、なるために必要なことをご紹介しました。

資格が細かく分かれているため、より多くの仕事をするためには何度も試験を受けなくてはならず、常に勉強が必要とされる仕事です。

しかし国家資格のため、1度取得してしまえば他の教習所に転職する際に有利に動くことができます。

また、様々な人を指導するためコミュニケーション能力も必要になってきます。

しかし、なにもわからなかった生徒が徐々に成長し、無事に免許を取得するまでを見守る楽しさは何物にも代えがたいでしょう。

車が好き、人と関わる仕事がしたいという人におすすめの仕事です。

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